1. はじめに
前回のブログでは、僕自身の経験を元にキャリアへの向き合い方についてお話ししました。
その中で、今の僕にできることは何かを考えた時、「これから頑張るエンジニアのために、問題集形式のブログを書いて理解を深めてもらうことだ」と思い至りました。
僕は普段、インフラエンジニアとしてクラウド領域をメインに活動しています。
そのため、この連載もクラウドインフラの実践的な内容が中心となります。
以前、このブログは「投資2割、日常6割、技術2割」で書くとお伝えしていましたが、これから約8回分は「技術(クラウドインフラ)」に100%全振りして投稿していきます!
後半にかけては、Terraformを使ったコードによる構築や構成図の書き方など、現場目線のそれなりに高い難易度まで持っていく予定です。
皆さん、ぜひ僕からの挑戦状だと思ってついてきてください。また、誤って記載している個所もあるかもしれないです。その場合は遠慮なく問い合わせフォームから連絡いただき、教えてください(笑)
2. そもそも「クラウド」と「オンプレミス」って何?
エンジニアになると必ず耳にするこの2つの言葉。まずはその正体を、身近な例えで理解しましょう。
オンプレミス(On-premises)=「一戸建てを建てる」
オンプレミス(通称オンプレ)は、自社の中に物理的なサーバー(大きなパソコンのようなもの)を購入して設置し、運用することを指します。
- イメージ: 土地を買い、柱を立て、電気を引き、自分専用の「家」を建てること
- メリット: 間取りも庭も、すべて自分の思い通り(自由度が高い)
- 大変なところ: 家が建つまでに数ヶ月かかるし、最初にお金がかかる。さらに、屋根が壊れたら自分で直さなければなりません。
クラウド(Cloud)=「ホテルに泊まる」
クラウドは、インターネット越しに、他社(Microsoftなど)が持っているサーバーを必要な分だけ借りて使う仕組みです。
- イメージ: 自分が住みたい時だけ「ホテルの部屋」を予約して泊まること
- メリット: 予約した瞬間に泊まれる。掃除も電球交換もホテルの人がやってくれる。さらに「今日から1部屋増やしたい」と思えば、すぐに別の部屋を増やせます。
- 大変なところ: ホテルのルール(規約)に従う必要があり、勝手に壁を壊したりはできません。
3. どちらがいいの?(それぞれのメリット・デメリット)
今は「クラウドファースト」の時代ですが、どちらが絶対的に正解というわけではありません。特徴を整理してみましょう。
| 項目 | オンプレミス(自社運用) | クラウド(Azureなど) |
| 初期費用 | 高い(機材代が必要) | 0円(使った分だけ払う) |
| 準備期間 | 数ヶ月(見積・発注・設置) | 数分(ポチるだけ) |
| 維持管理 | 大変(故障や停電も自己責任) | 楽(事業者がやってくれる) |
| 柔軟性 | 低い(増やしたり減らしたりが困難) | 高い(すぐに変更可能) |
結論:なぜ今クラウドなのか?
今のビジネスは変化が激しいです。「新しいサービスを始めよう!」となった時、数ヶ月待って高い機材を買うよりも、「今すぐ始めて、ダメだったらすぐやめる」ことができるクラウドの方が、圧倒的にリスクが低く、効率が良いからなんです。
4. なぜ「Azure」を学ぶのか?(他社サービスとの比較)
クラウドサービスはAzureだけではありません。世界には「3大クラウド」と呼ばれる強力なプレイヤーがいます。
- AWS (Amazon Web Services):世界シェアNo.1。圧倒的な歴史とサービス数。
- Azure (Microsoft Azure):世界シェアNo.2。企業利用に圧倒的に強い。
- GCP (Google Cloud Platform):データ分析やAI、検索エンジンでおなじみのGoogleが提供。
3大クラウドの比較表
| サービス名 | 運営会社 | 主な特徴 | どんな時に選ばれる? |
| AWS | Amazon | サービスが豊富で何でもできる。実績が最も多い。 | 初めてクラウドを導入する時。デファクトスタンダード。 |
| Azure | Microsoft | WindowsやOffice(M365)との連携が最強。 | すでにMicrosoft製品を使っている企業。 |
| GCP | 機械学習やビッグデータ解析が得意。 | 大量のデータを分析したり、AIを活用したい時。 |
8年エンジニアをやっていて感じる「Azure」の強み
数ある中で僕がAzureをメインに据えているのは、「日本企業における圧倒的な導入実績と安心感」があるからです。
多くの日本企業はすでにWindowsやOffice(Word/Excel)を使っています。その「ユーザーID」をそのままクラウドの管理に使えるのは、企業にとって大きなメリットです。
また、マイクロソフトの強力なサポート体制があるため、大規模なシステムほどAzureが選ばれる傾向にあります。
これからインフラエンジニアを目指すなら、Azureをマスターすることは、日本中の多くの大企業で活躍できる「武器」を手に入れることと同じなんです。
5. この連載のゴール
ただ知識を詰め込むだけでなく、最終的には以下のことができる状態を目指します。
- Azureの基本用語を理解し、ポータルから操作できる。
- Terraformを使って、インフラを「コード」で自動構築できる。
- 自分が作った環境を「構成図」として正しく描き起こせる。
正直、後半は少し難しくなりますが、1つずつクリアしていけば必ず力になります。
✍️ 今日のトレーニング(宿題)
このブログは「読んで終わり」にはさせません。毎回問題を出すので、次回の記事(回答編)が出るまでに自分の頭で考えてみてください。
Q1:クラウドとオンプレミスの違いについて
あなたが「1ヶ月だけ期間限定のWebサイト」を作ることになりました。コストとスピードの面で、クラウドとオンプレミスのどちらを選ぶのが適切でしょうか?その理由も考えてみてください。
Q2:クラウドのメリット(複数回答可)
以下のうち、クラウドのメリットとして正しいものをすべて選んでください。
- 物理的なサーバー機材を注文して届くのを待つ必要がない
- 初期費用(機材代)を0円でスタートできる
- 使っていない時間は停止しておけば、その分の費用はかからない(従量課金)
- 全世界どこからでも、インターネット経由で即座に設定変更ができる
Q3:3大クラウドの名称
現在、世界のクラウド市場を牽引している「3大クラウド」といえば、Azure、AWS、あと一つは何でしょうか?(略称でOK)
Q4:Azureの強みについて
Azureが多くの日本企業(特に大企業)に選ばれる理由として、最も大きな要素は何でしょうか?
- 世界で一番歴史が古いから
- WindowsやMicrosoft 365など、社内ですでに使っている製品と連携しやすいから
- Googleが運営しているから
回答は明日のブログで発表します。お楽しみに!


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